【ブドウ品種】オラスリズリング

【ブドウ品種】オラスリズリング

オラスリズリングは、主にカルパティア盆地、ハンガリーでは特にバラトン湖北岸で栽培されており、料理などにも使われることの多い万能の白ブドウ品種です。

【起源】
オラスリズリングは、オーストリアでは「ヴェルシュリースリング」と呼ばれ、その意味は「ローマ人のリースリング」となります。または「イタリアン・リースリング」とも呼ばれることもあり、古代ローマ人によって中央ヨーロッパにもたらされたと考えられてきました。しかし、最近のDNA鑑定では、クロアチア東部が起源であることがわかっています。クロアチアでは「グラシェヴィーナ」と呼ばれています。また、別のブドウ品種である「リースリング」とは、関係がありません。

【品種の特徴】
オラスリズリングの葉は中程度の大きさで先端が尖り、房は中程度の密度です。果皮は薄くジューシー。遅咲きで、乾燥にも比較的強いとされています。

収穫量が多いオラスリズリングは、様々な条件で生育します。ニュートラルな品種で、非常に多様なスタイルのワインを造ることができるため、特徴を一様にいうのは難しいところです。軽快で爽やかなものから、フルボディでオイリー、ミネラル感あるものまで幅広いスタイルのワインを造ることが可能です。 一般的なアロマは、アーモンドの花、アーモンド、青リンゴ、クルミ、ヘーゼルナッツなど。 テロワールをよく反映すると考えられている品種でもあります。

【味わい】
オラスリズリングは、ハンガリーで最も栽培されている品種です。バラトン湖周辺、特にバラトンフュレド・チョパク地方に多く、大半のチョパクPDOのブドウ畑は、オラスリズリングで占められています。チョパクはブドウ栽培にとって重要な地域で、2000年以上のブドウ栽培の歴史があります。また、近隣国ではスロバキア、チェコ共和国、ルーマニア、オーストリアでも栽培されています。ハンガリーとオーストリアにまたがるノイジードル湖周辺では、貴腐化したオラスリズリングから甘口ワインも造られています。

【食事とのペアリング】
軽くてフレッシュなオラスリズリングは炭酸水と割り。フルッチ(スプリッツァー)にして、サラダやバーベキュー料理と合わせるのにぴったりです。 一方、豊かなテクスチャーとミネラルのノートをもつ複雑なタイプは、豆類、マッシュルーム、鶏肉、魚、豚肉、野菜、チーズなど幅広い料理とも良い相性です。サーブする際の温度はスタイルによって異なりますが、通常6~10℃がおすすめです。軽めのスタイルのワインは、新ヴィンテージのフレッシュで若いうちに飲むのがベストですが、複雑なワインは適切な管理のもと、数年の瓶内熟成も可能です。

 

オラスリズリングのワイン

オシュトロシュ・オラスリズリング


ブドウ :オラスリズリング100%
ワイン :辛口 ライトボディ
残糖度 :1.9g/ℓ  酸度 : 5.4g/ℓ
爽やかなレモン、ベルガモット、グレープフルーツや青リンゴ、春の白い花の豊かな香り。溌溂とした酸が引き締まった印象で、穏やかで苦みのある柑橘系、ローストアーモンドの味わいがあるお料理に合わせたいワインです。

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