ワイナリー紀行『イコン』

ワイナリー紀行『イコン』

 ハンガリーの首都ブダペストから南西に約130㎞にあるバラトン湖。大きさは日本の琵琶湖(約670㎢)よりも、少し小さい(約590㎢)のですが、中央ヨーロッパ最大の湖です。バラトン湖は自然豊かな保養地で、多くのレストランやカフェがあり、年間を通じて多くのワインや音楽のイベントが開催されます。西の端には、温泉もあります。

 イコンワイナリーは、バラトン湖の南側にある、丘の上に建つ美しいワイナリーです。もともとは、キリスト教ベネディクト会のティハニ修道院の所有地でした。ティハニ修道院は、1055年に当時のハンガリー国王アンドラーシュ1世により創設され、現在も運営されています。ブドウ畑と醸造を行うワイナリーが同じ敷地内にあります。ワイナリーの裏手には、人の背丈ほどのブドウ畑が広がっています。

 

 

 環境にも負荷をかけずワイン造りをする工夫もされています。重力と収穫したブドウの重みを利用して、ブドウの果汁(マスト)を搾汁する設計になっています。

  

この穴の下には、こちらのようなタンクが並んでいます。

 

 

 2007年に設立された新しいワイナリーは、シンプルでスタイリッシュな印象。テイスティングルームも明るくて風通しが良く、自然にリラックスできます。ゆったりとした音楽も流れています。

 

 あまりの居心地よさに、お仕事のことをうっかり忘れてしまいそうに…

 バラトン湖周辺といえば高品質の白ワインのイメージです。しかしワイナリーオーナーは「この地では素晴らしい赤ワインも造ることができるはず!」という思いから、バラトンにありながら赤ワインに比重をおいています。

 

 

  やはり赤ワインは、卓越しておりました。オーナーの慧眼に脱帽です。このバラトンという土地のポテンシャルの高さを思い知りました。もちろん、白やロゼワインも期待を裏切らない、素晴らしい味わいでした。

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